今回はAviUtlでやってはいけないことと、エンコード方法の備忘録になります。
フリーソフト故にできてしまう「やってはいけないこと」のせいで素材動画や編集中のプロジェクトを破壊してしまうかも。
前回:AviUtlおすすめスクリプト(準備中)
やってはいけないこと
「ファイルタブ>開く」でファイルを開く

AviUtl本体のメインウィンドウで読み込んでしまい、拡張編集のタイムラインに表示されません。
それの何が悪いのかというと、タイムラインを使う細かな編集ができなくなります。
AviUtl本体は動画の「始まりと終わりのカット編集」「メインウィンドウの上部タブからできるフィルター掛け」しかできません。
それを拡張編集というAviUtl公式のプラグインで文字通り「編集を拡張」しています。
AviUtl本体のメインウィンドウで読み込むと、拡張編集とそれを利用したプラグイン・スクリプトが一切使えなくなります。
何かのファイルを読み込む際は、拡張編集のタイムラインの方にD&Dしましょう。
「ファイルタブ>追加読み込み」でファイルを開く

同上です。
「ファイルタブ>音声読み込み」で音声ファイルを開く

同上です。
メインウィンドウにD&Dでファイルを開く
同上です。
エンコードの仕方
まず、AviUtlの「設定>色変換の設定」で[ 出力 ]を、
・解像度720p未満…「BT.601」
・解像度720p以上…「BT.709」にしましょう。
デフォルトの「自動」でも大体自動で割り振られますが、
たまにそれを無視して強制的に逆に読み込まれる場合があるようです。
かんたんMP4出力
「ファイル>プラグイン出力>かんたんMP4出力」を開き、「ビデオ圧縮」をクリックすると、かんたんMP4出力の設定画面が出てきます。
- 画質:数値を上げると画質が上がります。おすすめは最大の100です。
- 音質:数値を上げると音質が上がります。おすすめは最大の192kbpsです。128kbpsで十分かも?
両方とも最大値でやってみて思ったより動画容量が大きくなったり、PCスペック的に厳しそうなら下げましょう。
画質は35、音質は実況動画なら96kbpsくらいまでならたぶんまあまあ見られるくらいになると思います。
- ハードウェアエンコード:チェックをつけるとCPUの代わりにGPUでエンコードします。CPUと比べると高速&省エネです。
グラフィックボードが搭載されてるPCのみ使える設定です。
よくわからなければオンにして失敗したらオフにしましょう。
設定が終わったら「OK」を押してファイル名を入力したら保存で出力しましょう。
x264GUIEx
「ファイル>プラグイン出力>拡張 x264 出力(GUI) Ex」を開き、「ビデオ圧縮」をクリックすると、x264guiExの設定画面が出てきます。
簡単なやり方
上部のタブ「プロファイル」から目的にあったプリセットを選んで「OK」。
詳細なやり方
【「x264」タブ ― エンコード方法】
・手っ取り早くキレイにしたい場合は「シングルパス – 品質基準VBR」
カレーで例えると「なるべく安く、美味しさ100のカレーを作ってね。」というコスパ最強の設定です。
・ファイルサイズを指定ししたい場合は「自動マルチパス」
カレーで例えると「時間掛かっても良いから、1000円で最大限美味しいカレーを作る方法を調べてから作ってね。」という、絶対に時間は掛かっちゃうけど、一番コスパ最強の設定です。
【「x264」タブ ― 目標映像ビットレート】
よくわからなければ「-1」と入力して自動計算してもらいましょう。
品質を高くしたり、ファイル容量に制限をかけたりしたい場合は、
右上の「ビットレート計算機」からここの値を求めることができます。
詳しくはこちらのサイトを見てみてください。
リンク:映像と音声の”ビットレート”の設定値の目安 – ゲマステ
【「x264」タブ ― プリセットのロード】
速度:medium
チューニング:none
プロファイル:high
【「x264」タブ ― 色空間→】
colormatrix:解像度720p未満は「smpte170m」、解像度720p以上は「bt709」にしましょう。
【「x264」タブ ― 右側の「音声」タブ】
エンコーダ:AAC (ffmpeg)
モード: AACビットレート指定
ビットレート:128~320kbps(無難なのは128kbps)
もっと詳しく知りたい方は以下のサイトを見てみてください。
x264guiExの各設定項目の解説(3/3) – AviUtlの易しい使い方
(qaacはエラーやトラブル源となるので現在x264guiEx標準では同梱されていません。代わりにffmpegが同梱されています。)
設定が終わったら「OK」を押してファイル名を入力したら保存で出力しましょう。
一括エンコード
ソフトで録画したファイルは短い動画でもファイルサイズが大きくなります。これを編集していくつも繋ぐと余計にファイルサイズが大きくなってしまいます。
なので、編集前に動画をエンコードして、なるべく画質を維持しながらサイズダウンさせて軽くします。
AviUtlの「パッチ登録」「バッチ出力」でもできることはできますが、一度AviUtlで1つずつプロジェクトファイルを開いて「ファイル」→「プラグイン出力」でバッチ登録しないといけません。
そんなことせずに、1クリックで指定したフォルダ内の全動画をエンコードできるようにする方法があります。
ajiさん制作の「AviUtl Control」を使用して、chikaさんがソフトウェアにした「AviUtl Encoder」です。
「AviUtl Control」はGUIがないのと、使用したみたら不安定な部分もあったので「AviUtl Encoder」をおすすめしてます。
(知らない間にMicrosoft Storeからも配信してました。)
AviUtl Encoder
紹介・配布先:AviUtl一括エンコーダー ReadMe – CHIKACH.NET
Microsoft Store:AviUtl Encoder

設定方法・使用方法などは配布サイトの「AviUtl一括エンコーダー ReadMe」に詳しく書かれています。読んでください。
「プロファイル」とは、AviUtlの「プロファイル」にある、動画全体にかけるフィルタ、インターレース解除設定、フレームレート変換設定を保存する機能です。
必要ならプロファイルを作成しておきましょう。
実行時の注意
実行時はエンコードの設定を指定するためにちょっとした手順が必要です。
- AviUtlを立ち上げて適当に新規プロジェクトを作成。
- 使用する出力プラグインのエンコード設定をしておきます。
(x264guiExならプロファイルを作っておくと次回から設定がラク) - AviUtlは閉じずにプロジェクトだけ閉じてから、AviUtl Encoderでエンコードを開始します。
これは、AviUtlが設定を維持してくれないうえに、AviUtl Encoderでも設定のプロファイルを指定できないからです。
テキストオブジェクトの長さを文字の量に応じて自動で変更させる
すげえ(小並感)
- テキストオブジェクトを置く
- テキストを打ち込む
- 文末に<w*数字>を入力 (数字は自由 例:0.1)
- 「オブジェクトの長さを自動調節」にチェック
文章量が多ければ長く、少なければその分自動で短くなる
エンコードの仕方
画像データの拡大縮小について
動画編集用のデータ管理
撮影した動画とか素材とかプロジェクトファイルの管理です。
私は以下のようにフォルダ分けをして、OSの入らないHDDや外付けHDDに入れてます。
また文字化けやエラーなどの問題につながるのが怖いのでフォルダ、ファイル名には極力、全角文字、日本語、空白を使わないようにしています。
使うのは半角英数字とアンダーバーだけにしています。
Dドライブ ┬ 📁free_soft
| └ 📁aviutl
| └ aviutl.exe
|
└ 📁動画編集 ┬ 📁進行中プロジェクト
| └ 📁<日付_各プロジェクト名>
| ├ <プロジェクト> ファイル
| ├ 📁専用素材
| ├ 📄編集メモ
| └ 🖼️サムネイル
|
├ 📁画像・動画・音素材(共用素材)
| ├ 📁動画素材
| ├ 📁画像
| ├ 📁音楽
| ├ 📁効果音
| └ 📁3D素材
|
├ 📁凍結プロジェクト
| └ 📁進行中プロジェクトから移動
|
└ 📁完成プロジェクト
└ 📁進行中プロジェクトから移動
相対パスプラグイン 必須
階層が深くなるほど詳細に分けていく感じです。
例えば「📁画像」の中に、「📁立ち絵」「📁背景」「📁フレーム」「📁図形」「📁ゲーム名」とさらに細分化してます。
自分がやりやすいと思う方法でいいと思いますが、
相対パスプラグインを入れないなら整理がしやすいようにプロジェクトファイルと同じフォルダに素材を詰めたほうが良いと思います。
